大会報道

ジャパントップ12 岸川と藤沼が優勝 〜2位は水谷と福原〜

2009.02.12

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 冬の恒例行事となった「大林カップ第14回ジャパントップ12」が2月11日(水、建国記念の日)に代々木第2体育館で行われ、男子は岸川聖也(スヴェンソン)、女子は藤沼亜衣(日立化成)が優勝。それぞれ賞金100万円を手にした。

男子:岸川聖也が水谷隼をラリー戦で圧倒 〜うれしい初制覇〜

岸川聖也が100万円をゲット!

 男子決勝は、全日本チャンピオンの水谷隼(明治大)と4年ぶりの決勝進出を果たした岸川聖也(スヴェンソン)が対戦した。水谷は準決勝で5連覇を狙う吉田(グランプリ大阪)との激しいラリーを制してシャットアウト勝ち。一方の岸川は、予選で大矢(青森大)と丹羽(青森山田中)、準決勝で上田(青森山田高)という好調な選手を圧倒して勝ち上がった。
 試合は序盤から素晴らしい打撃戦が展開される。立ち上がりは岸川がバックサイドからストレートに攻めてリードを8-5と奪うが、水谷が丁寧に戦って8-9と逆転。しかし、ここで水谷にミスが続いて岸川が第1ゲームを先行する。続く第2ゲームは水谷が気合いを入れて0-5と引き離し、6-10とゲームポイントを握る。慌てない岸川は、バックサイドからのラリー戦で水谷を揺さぶってジュースに追い付くと、水谷のフォアハンドをバックハンドでクロスにぶち抜いて逆転。岸川がこのゲームを取って有利な展開に。
 すると第3ゲームは水谷が雑なプレーで4-1と岸川がリードする。大きなラリーでミスがない岸川が安定した両ハンドで10-5と引き離して、一気に王手をかけた。
 いきなりあとがなくなった水谷は、必死の攻めで盛り返そうとする。しかし、岸川がまったく動じず一進一退の攻防で6-6。ここでサービスを持った岸川が強気の攻めで8-6とリードすると、一気にスパートをかけて水谷を追い込み、5ポイント連取して勝負を決めた。
 結局、岸川が水谷をラリーで圧倒して4−0で快勝。世界卓球2009横浜の日本代表4選手を連破して、見事に初優勝を飾った。


岸川が両ハンドで圧倒

水谷は攻め返された・・・


3位は吉田海偉と上田仁

 3位には吉田海偉(グランプリ大阪)と上田仁(青森山田高)が入賞した。
 準決勝第1試合は全日本チャンピオンの水谷と大会5連覇を狙う吉田の打撃戦に。いずれのゲームも競り合うが、終盤にしっかりと得点した水谷が吉田をシャットアウト。
 第2試合は世界卓球2009横浜のダブルス代表同士の対決。立ち上がりは上田が台上バックハンドからの連打で優位に立って先行。しかし、第2ゲーム以降は岸川がどっしりと受け止めて左右に揺さぶる展開。焦る上田に攻撃ミスが出て、岸川が逆転勝利を収めた。


吉田は5連覇を逃す・・・

上田が全日本に続いて4強入り


女子:藤沼亜衣が福原愛との代表対決を制す 〜6年ぶり2回目の栄冠

藤沼亜衣が2回目の栄冠

 女子決勝は、2年ぶりに決勝進出を果たした福原愛(ANA)と6年ぶりの優勝を狙う藤沼が対戦した。
 初優勝をめざす福原は、ここまで全試合完封勝利で勝ち上がった。一方の藤沼は、予選で石川(ミキハウスJSC)と森薗(青森山田高)という日本代表を下して決勝に駒を進めた。
 試合は福原のペースで進む。福原は、ここまでの好調を維持して鋭いバックハンドでチャンスを作って4-7、5-9と引き離して第1ゲームを先行。続く第2ゲームは互角の展開。攻める福原とかわす藤沼の攻防となってジュースにもつれる。ここで福原がチャンスでミスすると、続いて藤沼がフォアハンドで連打を決めて試合を振り出しに戻した。
 第3ゲームは戦い方をつかんだ藤沼が福原の揺さぶりを受け止めて5-1とリード。すると弾くバックハンドを左右に散らして2−1とすると、第4ゲームは立ち上がりから完璧な攻守で9-0として、王手をかけた。
 このままでは一気の持って行かれる福原は、捨て身の攻撃で0-3とリード。しかし藤沼が反攻して4本連取すると、福原がたまらずタイムアウト。これで一息入れた福原、バック前にボールを集めてからの展開で5-7と逆転すると得意の連続攻撃を決めて、なんとか福原が1ゲームを返した。
 ヤマ場の第6ゲームは、藤沼が主導権を握る。福原の速攻に動じることなく左右にボールを配して4-1とすると、リードを広げて8-4として勝負を決めた。
 結局、藤沼が4−2で福原に快勝して6年ぶり2回目のタイトルゲット。世界卓球2009横浜に向けて順調な仕上がりを見せた。


藤沼が落ち着いた攻守で快勝

福原は第2ゲームが悔やまれる・・・


3位は田勢美貴江と渡辺裕子

 3位には田勢美貴江(十六銀行)と渡辺裕子(ミキハウス)が入賞した。
 準決勝第1試合はともに世界卓球2009横浜のシングルス代表同士。立ち上がりから福原が打点の高いバックハンドで攻勢をかけ、バッククロスの攻防で田勢を圧倒した。田勢は持ち前の強気のドライブを封じられ、なすすべがなかった。
 第2試合、唯一世界卓球の代表以外でベスト4に勝ち上がった渡辺だが、藤沼の鋭いバックハンドで足を止められた。


田勢が3年ぶりのベスト4

渡辺が日本代表の一角を崩した


男子予選リーグの模様

 Aグループは、全日本チャンピオンの水谷が、渡辺(シチズン)と町(青森山田中)を圧倒して順当に勝ち上がった。
 Bグループは好ラリーが展開された。その中で豊富な運動量とフォアハンドの威力で勝る吉田が、松平(青森大)と高木和(東京アート)との打ち合いを制した。
 Cグループは前陣での攻防となった。安定した両ハンドで戦った岸川が、世界卓球2009横浜シングルス代表の大矢(青森大)と丹羽(青森山田中)に攻め勝った。
 Dグループは、全日本でベスト4に入った上田が優勝候補の韓(東京アート)に競り勝って見事に1位通過を決めた。


水谷が王者の貫録を見せた

岸川、大矢と丹羽に快勝

上田が韓との接戦を制す

打撃戦で吉田が打ち勝った


女子予選リーグの模様

 Aグループは平野(ミキハウス)、金沢(日本生命)、田勢の3選手が三つ巴となり、得失ゲーム率計算に持ち込まれた。この結果、全日本女王の平野(ミキハウス)に完封勝ちした田勢が1位に。
 Bグループは、福原が樋浦(タイコウハウス)と河村(日立化成)をストレート勝ちで下して準決勝進出を決めた。
 Cグループは世界卓球2009横浜日本代表の対戦。藤沼が石川(ミキハウスJSC)、森薗(青森山田高)の活きのいい強打をブロックした。
 Dグループは大波乱。第1試合で日本代表の福岡(中国電力)を下した渡辺が、第2試合で全日本2位の王(日立化成)を徹底したループドライブで粘り倒して、ベスト4に食い込んだ。


田勢が女王・平野を下す

藤沼が石川と森薗に快勝

渡辺、王を下す金星

福原が安定した速攻を披露


本大会の模様は・・・ 〜卓球レポート4月号に掲載〜

 本大会の記録は、日本卓球協会のホームページに掲載されています。
 日本卓球協会 公式HP:http://www.jtta.or.jp

 なお、本大会の模様は 4月号(3/20発売予定)に掲載予定。
 現地取材班:兼吉秀洋(卓球レポート編集部)