大会報道

ジャパントップ12 水谷隼と石川佳純が優勝 〜2位は張一博と福原愛〜

2010.02.11

<その他の国内大会>

 冬の恒例行事となった「大林カップ第15回ジャパントップ12」が2月11日(木、建国記念の日)に代々木第2体育館で行われ、男子は水谷隼(明治大)、女子は石川佳純(ミキハウスJSC)が優勝。それぞれ賞金100万円を手にした。

男子:水谷隼が張一博に逆転勝利 〜3度目の挑戦で初制覇〜

水谷隼が100万円をゲット!

 男子決勝は、全日本チャンピオンの水谷隼(明治大)と初の決勝進出を果たした張一博(東京アート)が対戦。両者は1月に行われた全日本選手権大会の準決勝で対戦しており、その時は水谷が奇跡的な大逆転勝利を収めている。
 第1ゲームは張が10-6とするが、ここから水谷がフォアハンドで攻めてジュースで先行する。続く第2ゲームは張がバックハンドドライブでチャンスを作ってフォアハンドで決める展開で4-7として、1−1に追い付いた。第3ゲームは一進一退の展開で5−5となるが、ここから張が攻守に冴えを見せて5本連取して、1ゲームをリードした。
 逆転された水谷は、台上でうまく止めて張の攻撃を封じて4-1とすると、小さく揺さぶって8-4とリードを広げた。しかし、ここから張が水谷のドライブをカウンターでクロスに決めるパターンで8-8に追い付くと、ミスがなくなってこのゲームもジュースで奪い取り、張が1−3と王手をかけた。
 全日本での対戦を思い起こさせる苦しい展開にも、水谷はまったく動じない。第5ゲームは立ち上がりから小刻みに攻めて7-0と大きくリード。しかし、全日本の二の舞は避けたい張が猛攻を仕掛けて7-5とすると、ジリジリ迫ってジュースに持ち込まれた。追い詰められた水谷だが、テンポよく攻守を切り替えてなんとかこのゲームを奪い返した。これでようやくプレーにリズム感が戻ってきた水谷。第6ゲームは大きく動いてラリーの主導権を握って7-3と引き離し、勝負を最終ゲームに持ち込んだ。
 こうなると完全に試合の流れが水谷の手に収まる。出足からフォアハンドで積極果敢に攻めて4-2とリードを奪うと、中陣から張のドライブをバックハンドで打ち返して5-2でチェンジエンド。張も意地の連打で6-5と追いすがるが、再び水谷が強気のフォアハンドで引き離して、一気に勝負を決めた。
 結局、水谷が張とのフルゲームの熱戦を制して初優勝を飾った。


水谷、土壇場から大逆転

張はまたも3−1から・・・

最後に猛スパートして初V!


3位は韓陽と笠原弘光

 3位には韓陽(東京アート)と笠原弘光(早稲田大)が入賞した。
 準決勝第1試合、全日本チャンピオンの水谷と北京オリンピック代表の韓の試合は激しいラリー戦に。水谷が2ゲーム先行するも、韓が取り返して2−2のタイに持ち込む。ここから打ち合いでミスが出ない水谷が韓をラリーで押し込んで4−2で攻め勝った。
 第2試合、張vs笠原は昨年の全日本で対戦して、笠原が初出場の張を圧倒している。今日の試合も笠原が第1ゲームを先行したが、第2ゲーム以降は張が前に付いて笠原の両ハンドをはね返して4−1で圧倒し、1年越しのリベンジを果たした。


韓は水谷に打ち負けた

全日学2位の笠原が4強入り


女子:石川佳純が福原愛とのヒロイン対決を制す 〜史上最年少優勝〜

石川佳純が高校生V達成

 女子決勝は、2年連続で決勝進出を果たした福原愛(ANA)と初優勝を狙う石川佳純(ミキハウスJSC)という世界卓球2010モスクワ代表対決となった。
 卓球ファンが注目する二人のヒロインの対戦は意外な形で進行した。5度目の決勝進出で初優勝へのプレッシャーがかかる福原は、序盤からプレーに硬さが見える。一方の石川は向かっていくプレーで押し込んで4-0とリードを奪うと、福原のバックサイドを攻めて8-2と引き離して1ゲームを先行。すると第2ゲームは石川は柔剛織り交ぜたプレーで福原を圧倒して4-8として、第2ゲームも連取した。こうなると石川のペースになる。石川は福原のバックハンドを落ち着いて受け止めて両クロスに打ち分けて4-8と引き離して、一気に3ゲームを奪って王手をかける。まさかの展開に会場からため息がこぼれる・・・。
 いきなり追い込まれて後がなくなった福原。第4ゲームは開き直って速攻を仕掛けて5-1とすると、連続攻撃で9-6としてようやく1ゲームを取り返した。
 しかし、第5ゲームは石川がツッツキを福原に持ち上げさせて上から押し込む展開で3-7とリードを奪う。福原も懸命の連打で10-8と追いすがるが、最後は石川がラリーで上回った。
 結局、石川が4−1で福原に快勝して、大会史上最年少での優勝を飾った。


石川がヒロイン対決で圧倒

福原、5度目の決勝も無念・・・

最年少優勝に思わず笑顔!


3位は藤井寛子と渡辺裕子

 3位には藤井寛子(日本生命)と渡辺裕子(日立化成)が入賞した。
 準決勝第1試合はともに世界卓球2010モスクワ代表の対決。石川が得意の両ハンドドライブで藤井のブロックを上回って快勝した。
 第2試合、昨年に続いて唯一世界卓球の代表以外でベスト4に勝ち上がった渡辺だが、福原の鋭い両ハンド速攻について行けなかった。


藤井が3年ぶりのベスト4

渡辺、2年連続準決勝進出


男子予選リーグの模様

 Aグループは、全日本チャンピオンの水谷がジュニアチャンピオンの丹羽(青森山田中)と両ハンドで攻防を展開したが、王者の貫録で快勝した。
 Bグループは韓が若手の藤本(滝川第二高)と吉田(青森山田中)をラリー戦で上回って、2年ぶりに予選リーグを突破した。
 Cグループは激しい打ち合いが展開された。安定した両ハンドで攻めた笠原が、世界卓球2009横浜代表の田勢(協和発酵キリン)、全日本ジュニア3位の町(青森山田中)に打ち勝った。
 Dグループは、全日本ベスト4の張が平野(野田学園高)のフィッシュを攻略して初の4強入りを決めた。


水谷が丹羽との攻防を制す

韓が若手を打ち下す

笠原が両ハンドで快勝

張が平野のフィッシュを攻略


女子予選リーグの模様

 Aグループは、石川が全日本チャンピオンの王(日立化成)を見事なカット打ちで攻略して、金星を挙げた。
 Bグループは世界卓球2010モスクワ代表対決。藤井が平野(ミキハウス)とのカウンター合戦で競り勝って1位通過を決めた
 Cグループは第2試合でアクシデントが発生。樋浦(ミキハウス)が谷岡(エリートアカデミー)との試合中に負傷して棄権となり、第1試合で谷岡に勝利した渡辺が準決勝進出。
 Dグループは前回大会の決勝が再現。前回優勝の藤沼(日立化成)を福原が素晴らしい両ハンド速攻で圧倒して、昨年の借りを返した。


石川が王輝を圧倒

藤井が日本代表対決を制す

福原が藤沼にリベンジ


本大会の模様は・・・ 〜卓球レポート4月号に掲載〜

 本大会の記録は、日本卓球協会のホームページに掲載されています。
 日本卓球協会 公式HP:http://www.jtta.or.jp

 なお、本大会の模様は 4月号(3/20発売予定)に掲載予定。
 現地取材班:兼吉秀洋(卓球レポート編集部)