大会報道

2011年ジャパン・オープン大会2日目:7月8日

2011.07.08

<ワールドツアー・ジャパンオープン>

女子シングルス、日本勢7名がベスト16入り 〜福原、薄氷踏む勝利〜

福原愛が接戦制す

 大会2日目の7月8日は男子シングルス1回戦と女子シングルス1回戦が行われ、いずれもベスト16が決定。ダブルスは男女ともベスト4が決まった。

 女子シングルス1回戦に日本女子12名が登場した。
 初優勝の期待がかかる福原は鄭怡静(台湾)と対戦。福原は世界卓球2010モスクワで鄭怡静に敗れており、苦戦が予想された。しかし、今日は立ち上がりから福原のバックハンドの速攻が冴えを見せて鄭怡静を圧倒し、一気に3−0と王手をかけた。このまま福原が押し切るかと思われたが、第4ゲームを9-11で落としてから流れがおかしくなった。福原はバッククロスの攻防で無理に打ち込んでミスが出る。鄭怡静にしっかりと回転をかけたバックハンドドライブで押し返えされて、まさかのゲームオールに。
 気がつけば逆王手をかけられた福原。最終ゲームは立ち上がりから先手を取って5-2でチェンジエンド。しかし、なかなか決めきれず8-8に追い付かれた。いよいよピンチとなって目が覚めた福原。開き直って連続攻撃を決めて、なんとか鄭怡静を振り切った。


福原、最後に強気で攻めた

鄭怡静は一歩及ばず


 今大会第2シードの石川佳純は崔文英(韓国)と対戦。石川は世界卓球2009横浜でベスト8入りした直後のジャパンオープンで崔文英と対戦し、凱旋試合で苦汁を飲まされている。
 石川は前回苦しめられた崔文英の変化カットを落ち着いてさばく。誘い球も深追いせず、要所でキッチリと強打を決めて会信組ストレート勝ちで2年前の借りを返した。

 ロンドンオリンピックの3人目の代表選手に内定した平野早矢香は、先日の韓国オープンで石川を下している徐孝元(韓国)と対戦。平野は徐孝元の丁寧なカットにミスが出て第1ゲームを失うが、第2ゲームに入ると攻撃の流れを掴んで一気に4ゲームを連取した。
 
 6月のアジア選手権大会代表選考会で全勝優勝し、好調を維持している藤井寛子。田志希(韓国)の左からの攻撃にやや苦しんだが、バックサイドからのライジング攻守で振り切った。
 
 そのほか、若宮三紗子が前回ベスト8のスン・ベイベイ(シンガポール)を激しい打撃戦の末に下した。また、日本リーグ推薦出場の小野思保が、2年前の女王・朴美英(韓国)を見事なカット攻略で打ち崩す金星を挙げた。山梨有理は姜美順(韓国)を4−1で下し、2回戦で平野との同士打ちに挑む。


石川、2年前の借りを返す

平野は落ち着いて攻めた

藤井はバックハンド攻守で競り勝つ


 そのほかの上位選手は、第1シードの馮天薇(シンガポール)、前回女王の王越古(シンガポール)らが順当勝ち。しかし、前述の通り、2009年大会優勝の朴美英(韓国)が小野に2−4で敗れる波乱が起きた。


馮天薇が動きの良さを見せた

王越古は連覇を目指す


男子シングルス、水谷、岸川らが2回戦へ 〜吉田と健太が敗退〜

水谷は第1シードの貫禄

 男子シングルス本戦に日本勢12選手が登場した。
 世界ランキングを6位に上げ、今大会文句なしの第1シードに座した水谷隼。初戦はチェン・フォン(シンガポール)の活きのいいドライブを高い位置取りで打ち返し、終始ラリーで主導権を握る。時折見せるバックハンドドライブも効果的で、余裕のストレート勝ちを収めた。
 
 世界卓球2011ロッテルダムで個人戦2大会連続のメダルを獲得した岸川聖也は黄聖盛(台湾)の左からのパワードライブに押されたが、下がらずに打ち込んで4−1で快勝した。

 昨日の予選ラウンドで好調なプレーを見せた松平賢二と丹羽孝希。松平賢二は曲者サウスポーのヤン・ズィ(シンガポール)に対して進境著しいバックハンドでクロスに打ち抜いて圧倒。丹羽孝希は金義雄(中国)の中陣からの力強い両ハンドドライブを前陣でうまく捌いて4−2で振り切った。

 1月の全日本から好調を続ける高木和卓が魅せた。昨年は松平健太との同士打ちを制して会場をあっと言わせたが、今年はアテネオリンピック金メダリストの柳承敏(韓国)に食い付いた。高木和は柳承敏のパワードライブを中陣から打ち返し、第1・2ゲームをジュースで先取する。するとテンポの速いバッククロスの攻撃で柳承敏の足を止めて4−2で勝利を収め、見事に金星を手にした。

 そのほかでは、大矢英俊が北京オリンピック韓国代表の尹在榮(韓国)を打ち下した。また、ユニバーシアード代表の軽部隆介が世界卓球2011ロッテルダム男子ダブルス銅メダルの金?鉐(韓国)との打ち合いを制して快勝。同じく日学連推薦の御内健太郎が金?鉐のパートナーとして世界3位となった鄭栄植(韓国)のドライブを振り切った。


岸川はラリーで打ち返した

松平賢二が曲者を圧倒

丹羽が中国の若手に快勝

高木和が見事に大金星


 一方、ロンドンオリンピックの3番手と目される吉田海偉と松平健太が初戦で敗退した。
 吉田は劉炎(中国)のカットに対して無理に攻めに入って深みにはまった。打ちあぐんでつないだボールを長身の劉炎に狙い打たれ、1−4で無念の完敗。
 松平健太は昨年の21歳以下優勝の林高遠(中国)と対戦。序盤は松平が前陣で林高遠のドライブをカウンターで打ち分けて3−1と王手をかけた。しかし、ここから林高遠の粘り強いドライブを打ち抜けなくなり、なすすべがなくなって3ゲームを連取されてしまった。


吉田は深追いして・・・

健太は3−1からまさか・・・


 男子シングルスは韓国勢に波乱が続出した。
 前々回王者で第2シードの呉尚垠は、予選2位通過の尹航(中国)の挑戦を受けた。呉尚垠は中陣で動き回る尹航に攻められて苦しい展開となる。最終ゲームにもつれた試合は中盤から尹航に先手を取られて万事休す。
 ジャパンオープン初制覇を目指した柳承敏だが、高木和卓の素晴らしい動きにてこずった。抜きに入ったドライブを後陣から打ち返されて、動きが止まって高木和の両ハンドを浴びて無念の初戦敗退。
 そのほか、1回戦に出場した7名全員が敗れ去り、誰一人ベスト16に残れないという結果に終わってしまった。


第2シードの呉尚垠が敗退

柳承敏は高木和の軍門に下った


女子ダブルスはベスト4が決定 〜福原・石川と藤井・若宮が4強入り〜

石川&福原、準決勝進出

 女子ダブルスは1回戦と準々決勝が行われ、ベスト4が決定した。
 注目の福原愛・石川佳純は、1回戦でコムウォン・ムアンスク(タイ)をまったく寄せ付けず完封。準々決勝は左右コンビの姜美順・宋マウン(韓国)の攻撃を前陣でのライジングではね返して圧倒し、順当勝ち。明日の準決勝で強豪のリ・ジャウェイ/王越古(シンガポール)と対戦する。
 世界卓球2011ロッテルダムでベスト8入りした藤井寛子・若宮三紗子と、ジャパンオープン2連覇を狙う石垣優香・山梨有理が同士打ちで4強を争った。試合は攻守が入り乱れて複雑なラリーが展開されたが、左右の攻撃で優位に立った藤井・若宮が4−2で勝利を収め、ベスト4入りを決めた。準決勝の相手はカットペアの朴美英・徐孝元(韓国)となる。


世界ベスト8ペアが前回王者を下す


男子ダブルスは4強が出揃う 〜世界代表の2ペアが勝ち上がる〜

前回王者の丹羽&健太がベスト4入り

 男子ダブルスは1回戦と準々決勝が行われ、ベスト4が出揃った。
 大会連続のメダル2連覇を狙う松平健太・丹羽孝希は、1回戦でコルベル・譚瑞午(チェコ・クロアチア)と対戦。松平・丹羽はベテランコンビのうまい駆け引きに誘われて流れをつかめず1−2と王手をかけられた。しかし、ここからじっくりと好機を狙ってポイントを重ねてなんとか逆転勝利。続く準々決勝は江宏傑・黄聖盛(台湾)との打ち合いを制して、なんとか準決勝に駒を進めた。
 世界卓球2011ロッテルダムベスト8の張一博・松平賢二は、柳承敏・徐賢徳(韓国)と対戦。張・賢二は世界卓球で披露した見事なコンビネーションで韓国ペアを攻守で圧倒。4−1で快勝してベスト4入りを決めた。準決勝は日本ペアの同士打ちとなり、もう一方の準決勝で行われる中国勢の同士打ちでの勝者と決勝で覇を争う。

 そのほか、世界卓球2011ロッテルダムで日本勢を連破して3位に入った金?鉐・鄭栄植(韓国)が金義雄・宋鴻遠(中国)に敗れる波乱。金?鉐・鄭栄植はオランダで猛威をふるったレシーブチキータが決まらず、中国ペアに先に攻め込まれて打ち負けた。


張・賢二が見事なコンビで快勝

世界3位ペアがまさかの敗退


今大会の模様は、卓球レポート9月号に掲載

 今大会の模様は 9月号(8/20発売予定)に掲載予定。