大会報道

2011年ジャパン・オープン大会3日目:7月9日

2011.07.09

<ワールドツアー・ジャパンオープン>

快挙!日本勢が男子シングルスベスト4独占 〜水谷、高木和、岸川、丹羽〜

日本男子、ベスト4独占!

 大会3日目の7月9日は男女シングルスのベスト4が決定。ダブルスは決勝のカードが決まった。
 男子シングルスは2回戦と準々決勝が行われ、日本勢が4強を独占する快挙を達成した。



水谷隼
 vs 

高木和卓


岸川聖也
 vs 

丹羽孝希


-準々決勝第1試合、水谷が李虎に打ち勝つ-

 準々決勝第1試合は、第1シードの水谷隼と李虎(シンガポール)が対戦。
 李虎は初代(2003年)の世界ジュニアチャンピオンというかつての強豪。試合は李虎が素早い両ハンドで水谷に襲いかかって第1ゲームを先取する。しかし、水谷は慌てず前・中陣でしっかりとした攻守で盛り返して3対1と試合の主導権を握る。ここで李虎にフォアハンドで先手を取られて3対2とされるが、第6ゲームはジュースの競り合いで落ち着いて捌き、準決勝進出を決めた。


水谷が李虎との打ち合いを制す

-準々決勝第2試合、高木和が劉炎を打ち崩す-

 準々決勝第2試合は、高木和卓と劉炎(中国)が対戦した。
 劉炎は1回戦で長身からのカットで吉田海偉を圧倒している。一方の高木和は直前の2回戦で御内健太郎のカットを粉砕しており、カット対策は万全だ。
 試合は高木和が回転をかけたドライブ連打で劉炎をカットに追い込んで3対1とリードを奪う。しかし、劉炎は朱世赫ばりの反撃を交えて高木和のペースを崩して3対3に追い付いた。
 中盤、攻めが単調になった高木和は、最終ゲームには入って再び気合いを入れ直す。力強いドライブで広角に打ち抜いて粘る劉炎を振り切った。


高木和がパワードライブで劉炎に競り勝った

-準々決勝第3試合、岸川聖也が荘智淵に逆転勝利-

 準々決勝第3試合は、第4シードの荘智淵(台湾)に岸川聖也が挑んだ。
 立ち上がりからバッククロスでライジング合戦が繰り広げられるが、荘智淵の攻撃の精度が上回って、岸川は1対3と追い込まれた。
 あとがなくなった岸川は開き直ってフルスイングの両ハンドでラリーを優位に進めると、バックハンドが決まり初めて3対3に追い付いた。
 最終ゲームは一進一退となるが、中盤から岸川が長いツッツキを荘智淵に持ち上げさせてカウンターで狙い打ち、見事に金星を上げた。


岸川が荘智淵から金星

-準々決勝第4試合、丹羽孝希が世界ジュニア王者を圧倒-

 準々決勝第4試合は、丹羽孝希と宋鴻遠(中国)が対戦。
 直前の2回戦で昨年の世界ジュニア2位の林高遠(中国)に競り勝った丹羽は、その林高遠を下して世界ジュニア王者となった宋鴻遠に挑んだ。
 厳しい試合が予想されたが、立ち上がりから丹羽が素晴らしい攻守を披露する。序盤から変幻自在の台上プレーで宋鴻遠を圧倒すると、打ち合いを制して3対1と一気に押し込む。丹羽はパワーで押し込んでくる宋鴻遠のドライブを前陣カウンターでシャットアウトして、見事に世界ジュニア王者を圧倒した。


丹羽が世界ジュニア王者を圧倒

-水谷、2回戦でコルベルに辛勝-

 第1シードの水谷隼が2回戦でコルベル(チェコ)に大苦戦。
 水谷はコルベルの巧みな両ハンドドライブに手を焼いて、なかなか主導権がつかめない。ラリーから鋭角にフォアを打ち抜かれて2対3と王手をかけられると、第6ゲームも6-8とされてたまらずタイム。ここはコルベルのミスでに助けられ、なんとかジュースで命拾い。しかし、最終ゲームもフォアを突かれて3-5でチェンジエンド。水谷はこのピンチでアドレナリンが放出されて動き回り、コルベルの攻撃をはね返して辛くも逆転勝利を収めた。
 惜しくも敗れたが、先月40歳の誕生日を迎えたコルベルの奮闘は日本のファンを大いに沸かせた。


ベテラン・コルベルが大奮闘

水谷、驚異の粘りで辛くも逆転

 そのほかの2回戦では、日本勢の同士打ちとなった岸川聖也vs松平賢二が会場を盛り上げた。今大会好調の賢二が積極果敢に攻め込んで3対1と岸川を追い詰めた。これで目が覚めた岸川は、動きに切れが出て猛然と攻め返し、一気に抜き去って逆転勝利。
 また、昨日の1回戦で北京オリンピック男子団体銅メダルの尹在榮(韓国)を打ち下した大矢英俊だが、今日は荘智淵とのバックハンドの打ち合いで及ばなかった。


賢二は岸川に3対1から・・・

大矢は荘智淵に打ち込まれた


女子シングルス、4強出そろう 〜福原と石川が準決勝進出〜

福原愛、初のベスト4入り

 女子シングルスはベスト4が決定。明日の準決勝は、馮天薇(シンガポール)vs王越古(シンガポール)、福原愛vs石川佳純で争われる。



馮天薇(シンガポール)
 vs 

王越古(シンガポール)


福原愛(日本)
 vs 

石川佳純(日本)


-準々決勝第1試合、馮天薇が藤井を圧倒-

 準々決勝第1試合は、第1シードの馮天薇(シンガポール)に藤井寛子が挑んだ。
 試合はバックサイドで鋭い攻防が繰り広げられるが、要所で馮天薇にプレッシャーをかけられて藤井のカウンター攻撃にミスが出る。第1ゲームは9-11、第2ゲームは8-11で競り負けて、馮天薇に流れを奪われてしまった。


馮天薇が藤井の攻撃を上回った

-準々決勝第2試合、王越古が平野との打撃戦を制す-

 準々決勝第2試合は、前回優勝の王越古(シンガポール)vs平野早矢香。世界ランキングでは平野が王越古を上回っており、好試合が期待された。
 立ち上がりから前陣で凄まじい打撃戦が展開されるが、王越古の圧力が上回って2ゲームを連取する。がっぷり四つで打ち合うと苦しい平野は、要所でフォアハンドで回り込んで流れを変えて2対2に追い付いた。
 しかし、第5ゲームに入ると再び王越古に横殴りのスマッシュを放たれて上から押し込まれる。平野はこのまま防戦となり、ディフェンディングチャンピオンに押し切られた。


王越古が平野を打ち合いで押し切った

-準々決勝第3試合、福原愛が李依真の攻撃を振り切る-

 準々決勝第3試合は、福原愛と李依真(台湾)が対決。
 福原はジャパンオープンのシングルスで初の4強入りを狙う。一方、国際的に無名に等しい李依真だが、今大会は梁夏銀(韓国)、シェン・ヤンフェイ(スペイン)という強豪に2試合連続でゲームオールで競り勝っている。
 試合は実績で圧倒的に上回る福原が速さで李依真を圧倒して2対0とリードする。しかし、簡単に連取して気持ちが緩んだ福原に雑なミスが出て、3対2と李依真に追いすがられる。今大会、格下相手に不本意な戦いが続く福原。ここで気持ちを引き締め直して両ハンド速攻を決め、出場12回目にしてようやくジャパンオープンでのメダルを確定させた。


福原が要所で締めて初のベスト4入り

-準々決勝第4試合、石川佳純が文?晶に逆転勝利-

 準々決勝第4試合は、第2シードの石川佳純と前節韓国オープン2位の文?晶(韓国)が対決。
 石川は立ち上がりから文?晶のバックプッシュに苦しんで0対2と先行を許す。しかし、徐々に文?晶の攻撃の距離感を掴んで来た石川は、両ハンドドライブをクロスに打ち分けて2対2に追い付いた。すると、第5ゲームのジュースの競り合いで攻め勝って逆転。第6ゲームはエンジン全開でビシバシと強打を決めて強豪を振り切った。


石川が強豪・文?晶に逆転勝利

-平野と藤井はベスト8-

 準々決勝に進出した平野早矢香と藤井寛子はシンガポール勢に敗れた。
 平野は2回戦で山梨有理との同士打ちで打ち勝ったが、王越古の強打を防ぎ切れずに2対4で惜敗。
 藤井は世界ランキング16位の強敵姜華君(香港)を見事な前陣攻撃でシャットアウトしたが、第1シードの馮天薇にはカウンターが通じなかった。


平野は王越古に惜敗

藤井は姜華君に完封勝ち


男子ダブルス、松平健太・丹羽孝希が決勝進出 〜2連覇まであと1つ〜

松平健太・丹羽孝希が2年連続で決勝へ

 男子ダブルスは準決勝までが行われ、松平健太・丹羽孝希が決勝進出を決めた。明日の決勝で林高遠・呉家驥(中国)と2連覇を賭けて戦う。

 準決勝第1試合は、連覇を狙う松平健太・丹羽孝希と世界卓球ベスト8の張一博・松平賢二の同士打ち。
 試合は交互にゲームを取り合って1対1となるが、第3ゲームをジュースで競り勝った松平健太・丹羽孝希が流れを掴む。打ち合いで丹羽がうまい変化球で揺さぶって健太が決めるパターンで押し込んで、張一博・松平賢二のミスを誘う。このまま松平健太・丹羽孝希が一気に3ゲームを連取して、4対1で日本勢対決を制した。

 準決勝第2試合は中国勢の同士打ち。台上プレーで上回る林高遠・呉家驥が3対1と王手をかけるが、ラリーに強い金義雄・宋鴻遠が大きい展開で優位に立ってゲームオールに持ち込んだ。最終ゲームも互角の展開となるが、最後に先に攻めた林高遠・呉家驥が競り勝った。


林高遠・呉家驥が中国対決を制す

張一博・松平賢二は同士打ちで散る


女子ダブルス、藤井寛子・若宮三紗子が決勝へ 〜福原・石川は敗退〜

藤井・若宮が決勝進出

 女子ダブルスは準決勝までが行われ、藤井寛子・若宮三紗子が決勝へ駒を進めた。明日の決勝でリ・ジャウェイ/王越古(シンガポール)と優勝を争う。

 準決勝第1試合は、世界卓球ベスト8の藤井・若宮と朴美英・徐孝元(韓国)が対戦。準々決勝で小野・阿部を下したカットペアに対して、藤井・若宮は落ち着いて揺さぶりをかける。韓国ペアの反撃にも慌てることなく対処して、4対0でシャットアウト。見事に決勝進出を決めた。

 準決勝第2試合は、リ・ジャウェイ/王越古と福原愛・石川佳純が対戦した。
 試合は両ペアとも前陣で厳しい速攻合戦が展開されて2対2に。ここで福原・石川はクロスに鋭角に攻めて、右利き同士のシンガポールペアの動きを重ねようとするが、要所で決めきれずにジュースで競り負ける。すると第6ゲームは福原のつなぐボールを狙われて、シンガポールペアに打ち込まれた。


リ・ジャウェイ/王越古が日本の独占を阻んだ

福原・石川、決勝ならず・・・


21歳以下男子は尹航(中国)が優勝 〜鄭栄植が準優勝〜

尹航がパワープレーで21歳以下を制す

 21歳以下男子決勝は、尹航(中国)と鄭栄植(韓国)で争われた。
 今大会の序盤は精細を欠いていた尹航だが、日増しに動きに切れが出てきた。今日も鄭栄植の速い攻撃を中陣ではね返し、バックに釘付けにして3対0と王手をかけた。
 このままではやられてしまう鄭栄植は、尹航のフォアを揺さぶってからバックサイドを潰して2ゲームを取り返す。第6ゲームは激しい攻防が続いてジュースとなるが、大きな打ち合いで尹航が上回って鄭栄植を振り切った。
 なお、3位には金?鉐(韓国)と上田仁が入賞した。


鄭栄植は追い上げ及ばず

上田仁が3位に食い込んだ


21歳以下、田志希(韓国)が優勝 〜田代早紀が準優勝〜

田志希が力強いバックハンドで圧倒

 21歳以下女子決勝は、田志希(韓国)と鄭怡静(香港)が対戦した。
 決勝トーナメントで日本勢を3連破して勝ち上がった田志希に対して、田代は必死のブロックで応戦。なんとか互角の展開に持ち込んで1対1とする。すると第3ゲームと第4ゲームはジュースにもつれるが、要所で田志希にライジングバックハンドで押し込まれて王手をかけられた。田代は前陣攻守で追いすがるが、田志希に競り合う場面でミスがなく、このまま押し切られた。
 なお、3位は鄭怡静(台湾)と森薗美咲が入った。


田代は必死のブロック及ばず

森薗美咲が3位に入った


今大会の模様は、卓球レポート9月号に掲載

 今大会の模様は 9月号(8/20発売予定)に掲載予定。