大会報道

全日本実業団 秋田で開催 〜男子は東京アート、女子は日本生命が優勝〜

2011.07.19

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 7月15日から18日まで、秋田市立体育館で第61回全日本実業団選手権大会が開催された。
 今大会は実業団チームの日本一を決める大会で、60年以上の歴史がある。企業スポーツが衰退が続いていく中、今大会だけには必ず参加するチームがあるなど、社会人選手たちにとって意義のある大会だ。
 試合は、男子は東京アートが4連覇を決め、女子は日本生命が5連覇するなど、両チームの強さが印象に残る結果となった。


男子団体:東京アートが4連覇

東京アートが4連覇を達成

 スーパーシードのため4回戦から登場した東京アートは、その4回戦で岡谷市役所と 対戦。力の差は歴然としているが、試合は思わぬ方向に展開した。トップで大矢(東京アート)が桑原(岡谷市役所)に負けると、2番の高木和(東京アート)も花村(岡谷市役所)に苦戦。フルゲームまでもつれてなんとか高木和が勝利したが、この試合を落としていると嫌な展開になったかもしれなかった。
 東京アートは続く5回戦(準々決勝)からは、大矢をオーダーから外して韓陽(東京アート)を起用。5回戦でリコー、準決勝で住友金属物流を下し、決勝では協和発酵キリンに勝って上がってきたシチズンと対戦。
 トップで張(東京アート)が好調の軽部(シチズン)に押されながらも最後は得意のブロックが冴えて勝つと、2番でも韓陽が並木(シチズン)に大苦戦。一時ゲームカウントを1対2とされたが、なんとか持ちこたえて逆転勝ちして東京アートが優勝に王手をかけた。
 3番のダブルスは見応えのあるドライブの打ち合いになったが、思い切りの良さでシチズンの軽部・森田組に軍配が上がった。一気に盛り返したいシチズンだったが、4番に登場したカットの塩野(東京アート)が田中(シチズン)をシャットアウト。シチズンの猛攻を切り抜けて、見事4連覇を飾った。敗れたとはいえ、今大会でのシチズンの活躍は目覚ましく、出場した全選手の全力のプレーに拍手を贈りたい。


決勝では敗れたが良いコンビネーションだった張(右)と水野

華麗なカットプレーで優勝に貢献した塩野

シチズンの躍進に貢献した新人の軽部

 3位の住友金属物流は昨年に続いて準決勝に駒を進めるなど、実業団チームのトップとして意地を見せた。東京アートの対抗馬と見られていた協和発酵キリンは、準決勝でシチズンの勢いを押さえることができずに惜敗した。


協和発酵キリンは準決勝で消える。ダブルスの木方(左)・田勢

昨年に続いて3位の住友金属物流。チームをけん引した中村

女子団体:日本生命が5連覇

日本生命が5連覇を達成

 女子は今大会も日本生命の独壇場となった。選手層の厚さもさることながら村上監督がインタビューで「日本リーグの上位チームとは準決勝と決勝でしか当たらない。そういった意味では今大会が1番勝ちやすい大会だと思っている」と言ったように、準決勝、決勝の2試合がライバルチームとの対決となった。
 その日本生命は準決勝でサンリツを3対0、決勝で十六銀行を3対0で下し、全く危なげなく5連覇を決めた。藤井寛子(日本生命)の単複での安定感、中国人の李佳(日本生命)の強さ、急成長している田代(日本生命)など、ほかのチームにしてみれば勝利することはおろか、1点を取ることさえも難しい布陣の日本生命の強さは、当分衰えそうもない。
 2位には準決勝で日立化成を下した十六銀行が入った。エースの山梨(十六銀行)を中心に高や狭間など若手選手の活躍も光った。


実力、安定感ともに抜きん出ている藤井(右)・若宮のダブルス(日本生命)

田代(日本生命)の成長がチームの戦力を上げている

世界代表にもなった山梨が十六銀行を引っぱった

 3位のサンリツと日立化成はともに中国人が抜けた穴が大きく、戦力ダウンは否めない。しかし、それぞれ新人が入るなど、数年後に期待ができる人材がいるので、彼女たちの伸び具合がチームの戦力アップに欠かせないものになるだろう。


サンリツの飛躍の鍵を握るのは新人の天野のレベルアップだ

単複で活躍して日立化成の新エースとなった福平

今大会の模様は・・・ 〜卓球レポート9月号に掲載〜

 今大会の記録は、日本卓球協会のホームページに掲載されています。
 日本卓球協会 公式HP:http://www.jtta.or.jp

 なお、今大会の模様は 9月号(8/20発売予定)に掲載予定。
 現地取材班:中川学(卓球レポート編集長)