大会報道

第80回インターハイ青森大会2日目:8月10日

2011.08.10

<インターハイ>

青森山田、前人未到の7連覇に挑む 〜地元で史上初の偉業目指す〜


青森山田、狙う覇前人未到の大記録

 大会2日目の8月10日は、男女とも学校対抗の1・2回戦が行われた。
 男子学校対抗で7年連続14回目の優勝を目指す青森山田。昨年主力として栄冠を勝ち取った丹羽、町、吉田の2年生トリオを中心にして、80回記念大会、そして地元・青森で前人未到の大偉業に挑戦する。

 今大会は出場校が増えて64チームとなったため1回戦から登場し、初戦は秋田(秋田)と対戦した。吉田監督は団体戦に強い吉田をスターターに選んだ。吉田はその期待に応えてダイナミックな両ハンドで圧倒してバトンをつないだ。続く2番でルーキーの森薗が快勝。ダブルスは丹羽・町の黄金ダブルスが豪快に打ち抜いて完封勝ちを収めた。

 続く2回戦は三浦学苑(神奈川)と対戦。トップは前回のインターハイチャンピオン・丹羽孝希。地元応援団は丹羽の快速攻を期待したが、三浦学苑の蛯原が巧みなサービスからのラリーで丹羽から1ゲームを先取するまさかの展開。これで目が覚めた丹羽はカウンターを丁寧に打ち分けて3ゲームを連取して、蛯原を退けた。
 青森山田は2番に町を投入。いつもは丹羽とダブルスを組むため後半に控える町だが、初めてインターハイで前半に登場した。町はベンチの期待に応えて力強いパワーで圧倒した。すると、3番のダブルスは吉田・姫野が足を使った連続ドライブを決めて、順当に3回戦進出を決めた。


トップバッターは吉田が務めた
町が豪快なプレーを披露


 男子学校対抗は上位チームに波乱がなく、ベスト8シードが順当に3回戦に駒を進めた。
 前回準優勝で第2シードの野田学園(山口)は、アジアジュニア王者の吉村、前回シングルス3位の有延らの活躍で1・2回戦とも3対0の快勝。
 ベスト4シードの愛工大名電(愛知)は、シングルスで4選手を登場させる万全の構えを見せて、古川学園(宮城)と北陵(佐賀)にストレート勝ちを収めた。
 同じくベスト4の遊学館(石川)は、1回戦の東奥学園(青森)と2回戦の木更津総合(千葉)でいずれもポイントを落としたが、粘り強く戦って3回戦進出。


野田学園はアジアJr王者の吉村が登場

愛工大名電は足を使ったプレー
遊学館はダブルスがカギを握りそうだ


女子学校対抗、明徳義塾は薄氷の勝利 〜遊学館に辛勝〜


前回優勝の明徳義塾、遊学館に辛くも勝利

 女子学校対抗で2連覇を目指す明徳義塾(高知)がいきなり苦しんだ。明徳義塾は1回戦で日本航空(山梨)にストレート勝ちを収め、2回戦で遊学館(石川)と対戦した。
 前半は昨年の優勝メンバーである楊テイと土田が連勝して早くも2対0と王手をかけた。しかし、ダブルスの土田・天野が須藤・林の連係プレーに完封されて流れが大きく動いた。
 後半は2台進行となり、4番は菊池vs林、5番は鳥屋vs長尾というカードが同時に行われた。いずれも明徳義塾は右利き、遊学館は左利きの選手が登場して激しいラリーが展開され、両コートとも遊学館が第1ゲームを先行した。4番で一進一退の攻防が繰り広げられる中、5番で明徳義塾の鳥屋が踏ん張った。遊学館・長尾の左からの強打をしのいで、小気味よい両ハンドで鋭く打ち返す。第2ゲームを競り勝つとこのまま主導権を握って一気に押し切った。
 先に5番で鳥屋が勝利して明徳義塾の勝利が確定したが、4番はそのまま継続。遊学館の林は意気消沈することなく、気迫のこもった動きを見せて菊池を押し切った。
 結果的には明徳義塾が3対2で辛くも競り勝ったが、ほんのわずかの流れの違いで結果がどうなっていたかわからない展開だった。明徳義塾は後半の布陣に不安を残した初日となった。


前半はすんなり2対0としたが・・・

遊学館が気迫のプレーを見せた
佐藤利香監督が厳しいゲキ

最後は鳥屋が踏ん張った


 前回準優勝の青森山田(青森)は、1・2回戦ともエース丹羽、留学生の邵、鈴木・宋のダブルスという不動のオーダーで快勝。地元での王座奪還に向けて好発進した。
 3年振りの覇権復帰を狙う四天王寺(大阪)は松平、高橋、松本という主軸が完封勝利を挙げて3回戦進出。
 4年連続のベスト4を目指す正智深谷(埼玉)は、慶誠(熊本)と駒大苫小牧(北海道)を完封して、順当に勝ち進んだ。
 そのほか、第6シードの市川(兵庫)が希望が丘(福岡)に、第7シードの明誠(島根)が済美(愛媛)に1回戦で敗れる波乱が起きた。


青森山田はエース丹羽がトップ

四天王寺の松平は健太譲りのプレー
正智深谷は2試合を完封


高田(岩手)は初戦突破ならず 〜震災乗り越え、力強く健闘〜


岩手代表の高田、健闘は勇気を与えた

 東日本大震災で校舎などが被害を受けた高田(岩手)。震災を乗り越えて岩手県予選で地元の強豪校を下して優勝し、29年振りにインターハイの切符を手にした。現在は大船渡東高の練習場を間借りして黙々と本番への調整を続けた。
 1回戦の対戦相手は三浦学苑(神奈川)。トップで村上が相手エースにゲームオールと健闘するも一歩及ばず。続く2番は主将の金野が第1ゲームを先取したが、惜しくも逆転負け。ダブルスは金野・今野の左右コンビ。岩手県予選の決勝で流れを作るポイントを挙げた二人に期待が集まったが、攻撃に持ち込めず押し切られた。
 健闘及ばず初戦突破はならなかったが、苦難を乗り越えて戦い抜いた姿は地元に大きな勇気を与えたことだろう。

 単複に出場した金野主将は試合後のインタビューで「チームで戦えたことがすごくうれしかったです。震災後から今日までみんなで一致団結して頑張ってきたので、その点での悔いはありません。全国からたくさんの応援や支援をもらいましたので、そういう人たちのためにも勝ちたかったのですが、全国の壁は厚かったです。勝てなかったことは残念ですが、自分たちも頑張りました。ぜひ、岩手の方にも頑張って欲しいです。」と支援への感謝と地元へのエールを語った。


トップの村上は相手のエースに肉薄
主将の金野が渾身の動き

ダブルスは懸命に攻め込んだ

 チームを青森インターハイに導いた伊藤仁士監督は「奇跡的に県予選を勝ち上がり、本番でも勝てれば良かったのですが、生徒たちはよく頑張り、被災しても頑張っているんだという姿が見せられました。生徒たちには『心はひとつ』というスローガンを話しました。全国から支援してもらった恩返しとして自分たちが頑張っている姿を見せることが被災地の人たちに勇気を与える、そういう意味で高校生らしいはつらつとしたプレーが見せられたと思います。今回、いろんな支援をいただいたり、たくさん応援を送っていただき、本当にありがとうございました。負けはしましたが、生徒はその声援に応えてよく頑張りました。」と選手へのねぎらいと支援への感謝の言葉で締めくくった。


高田の選手たちの全力チャレンジ、その思いは伝わった

地元青森勢の活躍の模様・・・ 〜女子の弘前実業が3回戦に〜


弘前実業が3回戦進出

 開催地の青森県勢は、青森山田だけでなく他の代表校も奮闘した。
 女子の第2代表である弘前実業は1回戦で古豪の真岡女子(栃木)を3対1で下した。続く2回戦では千葉英和(千葉)を見事に完封して3回戦進出を決めた。次は第3シードの正智深谷に挑戦する。

 男子第2代表の東奥学園は、1回戦で第3シードの遊学館に挑んだ。3番ダブルスで競り勝って一矢報いるも、最後は強豪に押し切られた。
 女子の東北ブロック予選を勝ち抜いた東奥学園は、桜丘(愛知)との伝統校対決。1番で立ち上がりの競り合いを落として流れを握られて、無念のストレート負け。


男子の東奥学園は遊学館に及ばず
女子の東奥学は伝統校対決で散る


今大会の模様は・・・ 〜卓球レポート10月号に掲載〜

 先月までの涼しさから一転、8月に入り全国的に気温が上昇。北国・青森も連日猛暑に包まれている。
 会場のマエダアリーナは郊外にあり、車での来場が欠かせない。駐車場係を務める生徒は1時間交替で、暑さに負けず笑顔で車を誘導している、。

暑さに負けず、車を誘導

 今大会の詳しい模様は 10月号(9/20発売予定)に掲載予定。

現地取材班:中川学(卓球レポート編集部)、小畑賢二(卓レポビデオ制作室)、兼吉秀洋(バタフライ・ホームページ)