大会報道

JTTLファイナル4 東京アートと日本生命が優勝 〜内閣総理大臣杯を獲得〜

2011.12.12

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 内閣総理大臣杯を争う「第5回JTTLファイナル4」が12月10〜11日、越谷市立総合体育館(埼玉)で開催された。

男子:東京アートが5連覇(5年連続5回目)

東京アートがガッチリV5

 男子決勝は、前後期リーグ覇者で総合1位の東京アートと初優勝を目指す総合3位の協和発酵キリン。5年続けてこの2チームが内閣総理大臣杯をかけた戦いに挑んだ。

 試合はトップの勝敗が大きく流れを左右した。東京アートは前後期リーグで最高殊勲選手となった張が登場。一方の協和発酵キリンはベテランの木方を当ててきた。張はこれまで幾度となく苦しめられてきた木方の粘りを封じるため、しっかりと先手を取ってからの連続攻撃で主導権を握る。木方も懸命のフィッシュで応戦するが、集中力を切らさない張の攻撃を防ぎきれなかった。結局張が3対0で木方を圧倒して、重要な先取点をキープした。

 しっかりと地固めしたい東京アートはベテランの韓を投入した。協和発酵キリンは小野の攻守で巻き返しを狙う。試合は第1ゲームがカギを握った。腰に不安を抱える韓は調子を探る展開。小野はしっかりとした両ハンドで応戦して9-9と競り合う。ここで韓が手堅いブロックで小野の強打を抑えて先行した。これでペースをつかんだ韓は自由自在の両ハンドをさく裂させて、一気に小野を押し切った。

 このまま5連覇をつかみたい東京アートは、後期リーグで活躍した張・高木和で決めにかかる。なんとか後半に持ち込みたい協和発酵キリンは木方・田勢の両ベテランに託す。注目の立ち上がりは、木方・田勢がラリーで打ち勝って4-7とリードする。しかし、張・高木和は素早い動きからの連続ドライブで切り込んで8-7と一気に逆転し、第1ゲームを奪い取る。第2ゲームは張・高木和が両サイドに厳しい攻撃を放って圧倒し、早くも栄冠に王手をかけた。
 ここで終わらせてしまいたい張・高木和は、第3ゲームも立ち上がりからまったく緩めない猛攻で木方・田勢にプレーをさせず、一気に勝負を決めた。
 結局、5年連続で東京アートが協和発酵キリンを下して内閣総理大臣杯を獲得。見事に3年連続でのグランドスラム(前後期日本リーグ、全日本実業団、全日本団体、JTTLファイナル4)を達成した。


張が気迫の強打で圧倒

木方は粘り切れず・・・

張・高木和が驚異の攻撃力で快勝


 準決勝は、明治大学vs協和発酵キリン
 総合2位の明治大学に対して、協和発酵キリンのベテランが奮起した。トップで木方が明治大学の1年生岡田に0対2から逆転すると、3番のダブルスで木方・田勢が水谷・平野との打ち合いで快勝。ラストは田勢が平野との一進一退の攻防で競り勝って、5年連続で実業団チーム同士の決勝対決を死守した。
 明治大学は水谷が2番で圧勝し、4番で学生王者の神が得点を挙げたが、初の決勝には一歩及ばなかった。

 1回戦は、東京アートvs明治大学、協和発酵キリンvsシチズンで争われた。
 勝てば決勝となる総合1位と2位の対戦は、明治大学が水谷を5番に下げて後半勝負に。しかし、4番で東京アートの塩野が明治大学・岡田に粘り勝ちして、ラストまで回さず勝利。
 準決勝行きをかけた総合3位と4位の一戦は大熱戦。シチズンが軽部の活躍で王手をかけたが、協和発酵キリンは下山と田勢が踏ん張って辛くも逆転勝利を収めた。


協和発酵キリンは田勢がラストで2勝

水谷擁する明治大学は3位に終わる

シチズンは軽部が2点取りも及ばず


女子:日本生命が2連覇(2年連続4回目)

日本生命が内閣総理大臣杯を獲得/div>

 女子決勝は、前後期リーグ覇者で総合1位で2連覇を狙う日本生命と2年ぶりの優勝を目指す総合3位のサンリツが対戦した。

 日本生命は全日本社会人2位の田代をトップに起用。一方のサンリツはルーキーの天野を投入した。試合は立ち上がりから好調の田代が硬さの見える天野にバックドライブを見舞って試合の主導権を握る。田代は終始攻めの姿勢を崩さず天野を圧倒して、ストレート勝ちで日本生命が先取点を確保した。

 続く2番、日本生命は後期リーグ最優秀選手の李佳が登場。巻き返しを図りたいサンリツはゴールド選手の福原愛の出番。両者は4週間前の後期リーグで対戦しており、そのときは李佳が福原を圧倒している。試合はそのときの流れのまま、李佳のバックハンド強打が冴えを見せて先行する。第2ゲームも李佳が10-8とゲームポイントを握るが、福原が強気の台上プレーでひっくり返して1対1に追い付いた。続く第3ゲームは攻守が入れ替わりながら10-9となるが、ここで福原が台上のチャンスをミスして李佳が王手をかけた。
あとがなくなった福原だが、ここからプレーがガラリと変わる。最近強化しているフォアハンドを積極的に多用して、広角に打ち抜くプレーが決まりゲームオールに追い付いた。すると最終ゲームも中盤から福原がフォアハンドで厳しい攻めを貫いて李佳に逆転勝利。後期リーグの借りを返すと共に、後半につなぐ貴重な勝ち星を挙げた。

 エース対決で星を落とした日本生命だが、不動のダブルスがピシャリと流れを食い止めた。全日本チャンピオンの藤井寛・若宮は昨年の全日本社会人優勝の阿部・小野を相手に、まったくラリーに持ち込ませない。厳しいサービス・レシーブと両ハンドのコンビネーションで試合の主導権を握ると、まったくすきを見せずに一気に押し切ってストレート勝ち。これで日本生命が2連覇に王手をかけた。
 
 ここで決めてしまいたい日本生命はキャプテンの藤井寛子が登場。追い込まれたサンリツは助っ人の彭雪で起死回生を期す。立ち上がりからペースを握ったのは藤井。丁寧にコースを突いてくる彭雪のバックハンドを高い打点で押し込んで先行する。第2ゲームは彭雪がサービスからの揺さぶりで取り返すが、第3ゲームは藤井がなんとかジュースに持ち込んで我慢の粘りで逆転し、2対1と王手をかけた。第4ゲームに入ると彭雪の気持ちが切れかかるが、サンリツベンチのタイムアウトで息を吹き返し、試合を振り出しに戻した。
 こうなると彭雪のペースとなり、最終ゲームは3-5とリードしてチェンジエンド。続くラリーも失点して3-6追い込まれた藤井だが、気迫を振り絞って攻撃モードで応戦する。捨て身の台上強打で6-6に追い付くと、攻め手を休めず10-7と一気に抜き去った。彭雪の意地に10-9と追いすがられるが、最後は渾身の連打で振り切って藤井が勝負を決めた。
 これで日本生命が2年連続でファイナル4を制し、内閣総理大臣杯を堅守した。


田代が貴重な先取点

福原が李佳にリベンジ

藤井・若宮が圧勝で流れを作った

藤井が攻め抜いて決勝点

彭雪は守りきれず・・・

ニッセイ、記者会見で感涙


 準決勝は、日立化成vsサンリツ
 総合2位の日立化成は、サンリツの勢いに押し込まれた。サンリツは彭雪、福原という強力布陣が森薗と市川をストレートでいなして流れを奪う。日立化成は野上・市川のダブルスが思い切りのよい攻撃で一矢報いるのが精いっぱい。4番はサンリツの阿部が日立化成・野中のカットを落ち着いて後略して、サンリツが2年ぶりに決勝進出を果たした。

 1回戦は昨年と同じ顔合わせで、日本生命vs日立化成、サンリツvs中国電力で争われた。
 勝てば決勝となる総合1位と2位の対戦は、日本生命が日立化成をオールストレートで完封し、決勝に駒を進めた。
 準決勝行きをかけた総合3位と4位の一戦は最後までもつれたが、3対2でサンリツが中国電力に競り勝った。なお、2番で運営上のトラブルが発生し、両チームともすっきりしない試合となった。


サンリツは阿部が2試合続けて決勝点

日立化成はダブルスが意地を見せた

中国電力は土井が2点取りも・・・


今大会の模様は・・・ 〜卓球レポート1月号に掲載〜

 今大会の記録は、日本卓球リーグ実業団連盟のホームページに掲載されています。
 日本卓球リーグ実業団連盟 公式HP:http://www.jttl.gr.jp

 なお、今大会の模様は 2月号(1/20発売予定)に掲載予定。
 現地取材班:兼吉秀洋(卓球レポート編集部)