大会報道

世界ジュニア2日目(12/10) 日本男女とも予選を1位通過

2012.12.10

<世界ジュニア選手権大会>

大会2日目は男女団体の第2ステージが行われた。第2ステージは第1ステージを勝ち上がった1チームを含む3チームで行われるリーグ戦。4グループの上位2チーム、計8チームが決勝トーナメントに進出する。日本男子はポーランド、ハンガリーと同グループ。日本女子はドイツ、台湾と同グループ。ともに1位通過が期待される。

 

【男子団体】日本はヨーロッパを連破し1位通過
20121210-01.jpg日本男子は第1試合で第1ステージを勝ち上がったハンガリーと対戦。吉田、酒井、村松のオーダーで古豪を迎えうった。
トップの吉田はスーディと対戦。体格がよく鋭い両ハンドを振るスーディに第1ゲームを奪われるものの、第2ゲームからは硬さが取れて続く3ゲームを連取し日本が先取点。
2番の酒井はエースのラカトスと対戦。巧みなサービスと安定性を増した両ハンドドライブでストレート勝ち。
3番村松はワールドツアー・グランドファイナルからの連戦で絶好調とは言えないが、切れたカットでエチェキを圧倒し、日本のストレート勝ちを決めた。

 

第2試合のポーランド戦は酒井、村松を2点使い、3番に吉田というオーダー。トップで酒井がディヤスの速攻を受けられて1-3で敗れる苦しいスタート。2番は村松がクルパを切れたカットと威力のあるフォアハンド攻撃で押さえ、1対1に。

3番は吉田が第2ゲームを落とすも、パワフルな両ハンドで試合を制し、日本が2対1とリード。

4番は再び村松が攻め込まれてもあせらず、試合の流れをつかんで3対1とし、日本は第2ステージ1位通過を決めた。

 

優勝候補の中国はベルギーと台湾を相手に完ぺきな試合ぶりを見せた。林高遠以外は、アジアジュニアチャンピオンで右シェーク攻撃型の樊振東、右ペン攻撃型の范勝鵬、右シェーク攻撃型の徐晨皓と新顔を揃えてきた。フィジカルの強さ、ボールの威力はどの選手もジュニア離れしている。

 

■河野男子ジュニアNT監督インタビュー

「第2ステージはもう少し楽にあがれると思っていたので少しヒヤッとしました。町は連戦の影響で万全の状態ではないので用心して起用しませんでした。今日の選手の出来はぼくの感覚ではまだ4~5割くらいです。プレーが堅いですね。村松は世界ランキングも61位とダントツで高いし、底力がついてきているので、エースとして起用していこうと思っています。
 今回は渡邉コーチにベンチに入ってもらいましたが、ナショナルチームも倉嶋監督になって、若い人たちを育てる意味でも少しでも場数を踏んでもらおうと思いました。以前は監督とコーチ2人がベンチに入れたけど、今は1人しか入れません。ジュニアのほうも徐々に若返りを図っていきたいと考えています。ぼくがちょっと風邪気味なのもある。あんまり近づかないほうが良いし(笑)、良い機会だから最後までやってほしいと伝えています。
 今年は丹羽がいないので、いないところでチャンスをしっかりつかめと選手にはハッパをかけています。選手たちは吉田も町も今年が最後で去年は出ていないし、何とか結果を残したいという気持ちはあるとは思いますが、ジュニアでは必ず勝たなければならないのではなくて、どれだけ経験を積むことができるか、どれだけ成長できるかが大事だと考えています」

 

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<頼れるエースに成長した村松、酒井は切れのある速攻を見せた、ベンチには渡邉コーチ、アジアジュニア王者の樊振東>

 


【女子団体】日本は難敵を下し1位通過
20121210-06.jpg日本女子は第1試合で台湾と対戦。日本は谷岡、前田に初出場の伊藤を3番に置くオーダー。対する台湾はエースの黄歆を下げて、両面表ソフトの許雅婷、サウスポーの黄郁雯を2点使いという変則的なオーダーで勝負をかけてきた。

 

谷岡は許の変則的な攻撃に苦戦を強いられるが、最後は地力で勝る谷岡がカットの変化でミスを誘いゲームオールの接戦を制した。

前田は左シェークドライブ攻撃型の黄郁雯と対戦。フォア側のボールによく反応する黄郁雯を攻めきれずに1-2とリードを許すが、落ち着いてワイドに攻めた前田が逆転勝ちを収め、谷岡に続いてゲームオールの接戦をものにした。

小学6年生で初出場の伊藤はバック面表ソフトの邱嗣樺との異質型対決。攻撃力では遥かに勝る伊藤だが、邱嗣樺の変化にミスを誘われまたもゲームオールに。最後は強気の両ハンドで攻めた伊藤が世界ジュニア初勝利を挙げ、日本女子の今大会1勝目を決めた。

 

第2試合のドイツ戦は強敵ゾルヤをどう攻略するかが注目されたが、日本はゾルヤに谷岡を当てる真っ向勝負に出た。さらに第1試合で初勝利を挙げた伊藤を2点使いという大胆なオーダー。トップで出場した谷岡はゾルヤのフォアハンド強打にミスが出るまで粘り強く止め、ストレートで勝利。流れを日本に呼び寄せた。

 

2番は伊藤がクラフトを台上から積極的に攻めて両ハンド強打に結び付け3対1で勝利。

3番は初出場の加藤がドイツの2番手ミッテルハムと対戦。序盤でいきなりサービスのフォルトを2本とられゲームを失う嫌な流れになるかもと思われたが、初戦の固さはみられたものの、引きずることなくマイペースに試合を進めた加藤が続く3ゲームを連取し、日本は加藤の初勝利で第2ステージ1位通過を決めた。

 

2連覇を狙う中国は2年前の世界ジュニアチャンピオン朱雨玲にサウスポーでフィジカル能力の高い顧玉婷、攻撃的な前陣両ハンドの顧若辰に、今大会を辞退した陳夢に替えて出場したサウスポーの劉高陽という隙のないメンバーで2連覇を狙う。

 

■岸女子ジュニアNT監督インタビュー
「石川がいないのがこれほど大きいのかと感じました。オーダーも非常に迷っていたし、確実な得点源がなくなったので、いろいろな意味で細心の注意を払って戦う必要がありました。特にドイツはゾルヤの2点が大きなプレッシャーで、組み合わせが決まった後にイヤだなという思いがありました。ロシアはノスコワ、アメリカはアリエル・シンとエースが欠場する中で、ゾルヤがいるドイツは一番の強敵だと思っていました。
しかも初戦が台湾で、僕らにとっては難敵と予想していました。第2ステージは本当に緊張しました。ドイツ戦は谷岡を前半でゾルヤに当てたいと考えていました。前田も谷岡もゾルヤと対戦がなくて、ちょっと不安はありましたが、戦い方はシンプルな選手で、強打はフォアクロスに集まると思っていましたが、実際その通りになりました。後半で当たるよりは前半でぶつけて、3対0を狙っていきました。ただ、谷岡のラストまで回るのも想定内でした。
 2番も3番も全く事前には決めていなくて、選んだ2人が良い試合をしてくれました。加藤は一発でサービスフォルトを取られたけど。ミッテルハムはチキータが得意なので、長いサービスも混ぜろと指示していたらそれをフォルトに取られた。よく試合を乗り切ってくれたと思ます。
 伊藤の2点使いも迷ったが、伊藤と対戦することは相手にとってもプレッシャーになると読みました。今日は監督判断でギャンブルに出ました。ドイツはミッテルハムを3番に下げることも予想していました。
 今回のメンバーは誰が2点使いでも良いと思っているので、3番の試合が非常に大事になります。谷岡はエースとして2点使いですが、あとは誰が2点使いでも大丈夫でしょう。そして起用していかないと成長もありません。今回は過渡期、移行期で、少し大胆に戦っていこうと思っています。
 準々決勝からは一戦一戦集中して戦って、なんとか中国への挑戦権を得るところまで持っていきたいですね。今回の日本女子はポイントがどこからでも獲れそうな反面、どこからでも失点しそうなチームでもあります。ここまででも危ない場面は何度もあったので、ハッパをかけてやっていきたいですね」

 

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<前田は苦戦しつつもきっちり1点、伊藤は2試合で2得点の活躍、加藤も初出場を勝利で飾った、陳夢の代打は初出場の劉高陽>

 

 

今大会の情報は国際卓球連盟(ITTF)、日本卓球協会ホームページにも掲載されています。
国際卓球連盟:http://www.ittf.com
世界ジュニア大会ページ:http://www.ittf.com/competitions/competitions2.asp?Competition_ID=2187&category=WTCJ
日本卓球協会:http://www.jtta.or.jp


今大会の模様は卓球レポート2月号に掲載。