大会報道

渋谷浩が見たパリ大会<13>混合複決勝・男子単4回戦岸川

2013.05.19

<世界卓球選手権大会>

shibu.jpg混合ダブルス決勝、序盤は韓国ペアのミスが目立ちましたね。それに比べて朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)ペアは、それほど派手なプレーはありませんが、堅実にラリー戦を物にするという形でした。サービス・レシーブもそつがなくて、丁寧なプレーが目立ちました。途中から韓国ペアもエンジンがかかってきたのですが、時すでに遅しという感じで、逃げ切られましたね。
北朝鮮チームは鍛え込まれている体の強さがあります。特に男子選手は、崩れた体勢で打つということがありません。非常にフィジカルがしっかりしています。女子選手も、韓国の男子選手のフルスイングのドライブをブロックしたりカウンターしたり、男子選手のボールにもまったく遜色なく返すことができます。それは、決勝に出た韓国ペアにも共通していると思います。
それから、両ペアに共通することですが、女子選手が中陣に下がっても戦えるのが非常に印象的でした。中陣に下がっても男子のボールを平気で打ち返すことができる、そういうフットワーク力がありますし、体も強い。そういう訓練をしているのでしょう。日本の場合は、台から離されたらやや困ってしまう部分がありますが、混合ダブルスを勝つためには、女子選手の男性的なフットワークや男性的なプレーも必要ではないかと、あらためて認識しました。

岸川とボルは数多く対戦していて、互いに手の内を知っているはずです。その中で岸川はどう崩していくかを考えていたと思いますが、崩すきっかけがないくらい、ボルにすきがありませんでした。
ボルの場合、1本打った後のもう1本で、前に出てきます。どんどん強烈なボールが来るわけです。多くの選手は1本返した後、次のボールをその場で打ちます。しかし、ボルの場合はどんどん前に踏み込んでくるので、打球がどんどん威力を増します。こうした、ボルが攻撃態勢に入ったときの姿勢は、ほかの選手も見習った方がよいでしょう。
また、岸川は3種目に出場していますが、ボルはシングルスにしぼっていたので、体力面での状態がよかったと思います。ボルにとっては、狙いをしぼり、あらゆる調整をした上でのシングルスです。そのように調整してきたボルと対戦する岸川は、相当大変だったのではないかと思います。


渋谷浩
平成11年度全日本チャンピオン
1997年世界選手権大会男子ダブルス銅メダリスト




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