大会報道

渋谷浩が見た東京大会<13>男女ともに完勝で決勝進出を決めた中国

2014.05.05

<世界卓球選手権大会>

■男女団体決勝トーナメント準決勝 男子・中国対台湾、女子・中国対シンガポール
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 男子の中国対台湾戦では、中国の各選手がフィジカルを生かした鋭い回り込みを見せ、ラリーの主導権を常に握っていました。台湾の選手も先に攻められないよう、先手をとろうとしましたが、厳しいコースへのボールを無理な体勢で打球してミスが出てしまいました。中国がほとんど付け入る隙を与えなかったといえます。


 トップの許昕は長い手足を生かしたフォアハンドドライブも冴え、先陣を切りました。

 2番の馬龍は、強烈なフォアハンドドライブが次々に決まっていました。また自分が打球したボールから、相手の打球コースを予測する読みが非常によかったです。相手が打球する前にバック側に回り込んで打球するなど、打球後の相手の返球に対する読みに絶対の自信を持っているように見えました。

 3番の張継科は1ゲームこそ落としましたが、終始自分のペースで試合を進めました。前半の2人に比べて、安定したラリーを展開するタイプなので台上から先に仕掛ける攻撃は少なかったように見えました。それでも王者の風格が漂うプレーで難なく、チームの決勝進出を決めました。


 女子の準決勝第1試合も同じく中国がシンガポールに対して心身ともにトップレベルのプレーを見せました。丁寧や朱雨玲など出場した選手がいずれも、驚くようなボールを当たり前のように打球するシーンがあり、次元の違いを見せつけました。

 世界女王の李暁霞は馮天薇に対して1ゲームを失いましたが、すべてにおいて馮天薇を上回っていました。フォアハンドを振りかぶることなく強いボールを打つことができる李暁霞が、ラリー戦でも優位に立ち、快勝しました。

 1ゲームも落とさないというような気持ちが見え、精神面でもシンガポールを上回っていました。本来ならばシンガポールは中国の盤石な強さに対して、精神的な部分で負けないことが大切でしたが、すべての面において中国にひけをとる形になってしまいました。


 優勝することが課せられている国ですから、中国にとって決勝進出は通過点です。男女ともに、決勝でも今日のようなすきのない卓球を展開することが予想されます。

 


渋谷浩
平成11年度全日本チャンピオン
1997年世界選手権大会男子ダブルス銅メダリスト


今大会の模様は卓球レポート6月号(5月20日発売)・7月号(6月20日)に掲載

公益財団法人日本卓球協会:http://www.jtta.or.jp
JA全農2014年世界卓球団体選手権東京大会/公式サイト:
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国際卓球連盟(ITTF)世界卓球2014東京:
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