大会報道

第6回国際クラス別肢体不自由者選手権大会 〜岡紀彦プロが9連覇達成〜

2014.12.08

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12月6〜7日、大阪市舞州障がい者スポーツセンター(アミティ舞州)で第6回国際クラス別肢体不自由者選手権大会が行われた。この大会では、障害の程度(重さ)によってクラスを分けて優勝を争う。クラス1〜5が車いす、クラス6〜10およびクラスSが立位となっており、数字が小さいクラスほど障害が重い。それぞれクラスの王座をめぐって、熱戦が繰り広げられた。

 

9連覇達成の岡プロ。その強さはもはやレジェンド

 車いすの部では、男子クラス1-2で皆見信博が3連覇。強気のプレーが光った。男子クラス3は「ドラゴン」のニックネームにふさわしい圧倒的な攻撃力を見せた吉田信一が4連覇を達成した。混戦となった男子クラス4は実力者の宇津木孝章が接戦を制し、2年ぶりの王座返り咲き。男子クラス5は1ゲームも落とさない圧勝劇で岡紀彦が9連覇を飾った。的確にコースを突く技術力と、機に応じて攻防を自在に操る駆け引きの巧みさで他を寄せ付けなかった。


男子クラス1-2優勝の皆見

男子クラス3優勝の吉田

男子クラス4優勝の宇津木

男子クラス5優勝の岡

 女子クラス2-3はエントリーした3人中2人が棄権し、小澤摩由美が優勝。「試合したかったです」と小澤は表彰式で複雑な心境を吐露したが、ダブルスでは切れのあるプレーを連発していた。女子クラス4は吉海美代子が昨年に続いて連覇。ミスの少ない安定感抜群のプレーは同クラスで際立っていた。女子クラス5を制したのは、女王・別所キミヱ。別所は優勝後、「手を痛めて練習が思うようにできなかった」と怪我に見舞われたことを明かしたが、それでも攻守ともにすきのないプレーで9連覇を果たしたのはさすがの一言。

女子クラス2−3優勝の小澤

女子クラス4優勝の吉海

女子クラス5優勝の別所

 立位の部では、男子クラス6で坂井淳記が5連覇。ミスの少ないプレーで1ゲームも落とさず完全優勝を果たした。男子クラス7を制したのは八木克勝。精度の高いフォアハンドドライブと気迫あふれるプレーで、昨年王者の井上を決勝で下す。男子クラス8は武田宜久が優勝し、昨年に続いて連覇達成。スマッシュの精度の高さに加え、今大会では裏面打法にも進境を見せた。強豪ひしめく男子クラス9を制したのは、岩渕幸洋。足に障害があるとはとても思えないスムーズな動きからの両ハンドプレーで、昨年優勝の鈴木を倒した。男子クラス10は永下尚也が初の戴冠。このクラス8連覇中の絶対王者・垣田を壮絶な打ち合いの末に下したハイレベルな決勝戦は見応えがあった。男子クラスSは、堀田が優勝。フォアハンドとショートをバランスよく操る丁寧なプレーで昨年王者の玉置を破った。

男子クラス6優勝の板井

男子クラス7優勝の八木

男子クラス8優勝の武田

男子クラス9優勝の岩渕

男子クラス10優勝の永下

男子クラスS優勝の堀田

 立位の部、女子クラス7は藤本慧子が優勝。ミスの少ない両ハンドプレーで準決勝、決勝の接戦を制して頂点をつかんだ。女子クラス8を制したのは深野めぐみ。長いリーチを生かした懐の深いプレーで昨年優勝の佐々木や昨年2位の柾谷を下した。女子クラス9は伊藤信子が優勝。フォアハンドドライブとスマッシュの切れ味の鋭さは同クラスで群を抜いていた。女子クラス10-Sは新鋭の青木佑季が制した。サウスポーからの鋭い両ハンドを武器に、決勝で強豪の網屋を下した試合は見事だった。

女子クラス7優勝の藤本

女子クラス8優勝の深野

女子クラス9優勝の伊藤

女子クラス10-S優勝の青木

 ダブルスは男子クラス1-5で吉田信一・岡紀彦のシングルス王者同士のペアが3連覇達成。決勝では若手成長株・土井兄弟の挑戦を受けたが、要所を冷静なプレーで締め、振り切った。男子クラス6-8を制したのは、佐藤泰己・武田宣久。3ペアの総当たりとなった決勝リーグ2試合はいずれもリードされてからの逆転勝ち。優勝に賭ける執念で他を上回った。男子クラス9-Sは、垣田斉明・永下尚也が優勝。シングルスの男子クラス10決勝を争った強打者同士のペアは、思い切りのいいレシーブからラリーに持ち込み、打ち勝った。
 女子クラス1-5は、吉海美代子・小田木里子が優勝。打球のコントロールがよく、凡ミスも非常に少ない好ペア。女子クラス6-Sは、伊藤信子・時耕佐知子が優勝を果たした。左腕の時耕のコース取りのうまさと、伊藤の強打がうまくかみ合った。

ダブルス男子クラス1−5優勝の吉田(左)/岡

ダブルス男子クラス6−8優勝の佐藤(右)/武田

ダブルス男子クラス9−S優勝の垣田(左)/永下

ダブルス女子クラス1−5優勝の吉海(左)/小田木

ダブルス女子クラス6−S優勝の伊藤(右)/時耕

 男女単複合わせて22種目が行われた今大会。これだけの種目数にも関わらずタイムテー ブルが遅れることはほとんどなかった。その大きな要因として、大会スタッフ の存在がある。 的確に次の試合の指示を出す進行係。その指示にすみやかに応える審判団。選手の後 ろに立ち、ボールを素早く拾うボールパーソン。 そうした、役員を筆頭に審判団やボランティアらスタッフ全員の迅速かつきめ細やか なサポートによって、大会はスムーズに進行していた。

スムーズな進行で大会を支えたスタッフのみなさん

■各種目の入賞者
[シングルス]
男子クラス1-2

優勝 皆見信博(香川)
2位 中島秀男(茨城)
3位 高尾悟(大阪)
男子クラス3
優勝 吉田信一(東京)
2位 佐藤幸広(東京)
3位 鍋坂勇夫(大阪)
男子クラス4
優勝 宇津木孝章(香川)
2位 長島秀明(東京)
3位 本橋治(茨城)
男子クラス5
優勝 岡紀彦(岡山)
2位 土井康太郎(静岡)
3位 土井健太郎(静岡)
男子クラス6
優勝 板井淳記(大分)
2位 小野初夫(大分)
3位 塚本一志(東京)
男子クラス7
優勝 八木克勝(愛知)
2位 井上全悠(大分)
3位 金子和也(埼玉)
男子クラス8
優勝 武田宜久(埼玉)
2位 来田啓幹(大阪)
3位 二宮仁(兵庫)
男子クラス9
優勝 岩渕幸洋(東京)
2位 鈴木伸幸(大分)
3位 富岡成一(東京)
男子クラス10
優勝 永下尚也(福井)
2位 垣田斉明(熊本)
3位 松山順一(愛知)
男子クラスS
優勝 堀田英雄(富山)
2位 玉置修司(大阪)
3位 福田光徳(大阪)
女子クラス2−3
優勝 小澤摩由美(静岡)
女子クラス4
優勝 吉海美代子(東京)
2位 茶田ゆきみ(静岡)
3位 藤森亜利砂(神奈川)
女子クラス5
優勝 別所キミヱ(香川)
2位 渡部真理子(愛媛)
3位 小田木里子(東京)
女子クラス7
優勝 藤本慧子(埼玉)
2位 奥田愛子(福岡)
3位 曽我美枝子(東京)
女子クラス8
優勝 深野めぐみ(山口)
2位 柾谷はつ子(神奈川)
3位 斉藤隆子(岡山)
女子クラス9
優勝 伊藤信子(大阪)
2位 織田かよ子(広島)
3位 吉開早苗(福岡)
女子クラス10−S
優勝 青木佑季(北海道)
2位 網屋伊佐枝(福岡)
3位 赤坂美千代(福岡)

















 

[ダブルス]
男子クラス1−5

優勝 吉田信一/岡紀彦(東京/岡山)
2位 土井健太郎/土井康太郎(静岡)
3位 佐藤幸広/藤井和彦(東京)
男子クラス6−8
優勝 佐藤泰己/武田宜久(東京/埼玉)
2位 八木克勝/玉井英雄(愛知)
3位 金子和也/芝崎琢也(埼玉/東京)
男子クラス9−S
優勝 垣田斉明/永下尚也(熊本/福井)
2位 鈴木伸幸/本多利行(大分)
3位 立石アルファ裕一/岩渕幸洋(福岡/東京)
女子クラス1−5
優勝 吉海美代子/小田木里子(東京)
2位 別所キミヱ/渡部真理子(香川/愛媛)
3位 橋本弘子/岩崎なみ(福島/東京)
女子クラス6−S
優勝 伊藤信子/時耕佐知子(大阪/北海道)
2位 吉開早苗/網屋伊佐枝(福岡)
3位 赤坂美千代/櫨山多津江(福岡)

■障害の程度とクラス


今大会の模様は卓球レポート2月号(1/20発売)に掲載。