大会報道

全日本ホープス・カブ・バンビ 〜張本が男子史上初の6連覇達成〜

2015.07.27

<その他の国内大会>

 平成27年度全日本選手権大会(ホープス・カブ・バンビの部)が、7月24〜26日までグリーンアリーナ神戸で開催された。

【ホープス】男子は張本が史上初の6連覇、女子は木原が3階級制覇


ホープス男子優勝:張本怪童・張本が男子初の6年連続優勝

ホープス女子優勝:木原5年生の木原が3階級制覇達成

 小学5・6年のカテゴリーとなるホープス。今大会は大記録への注目が集まった。
 男子は1年生でバンビを制してから5年連続優勝の張本智和(仙台ジュニアクラブ・宮城)が6連覇に挑戦した。1月の全日本ジュニアでベスト8入りし、すでに小学生の域を超えたプレーを披露する張本だが、今回は大記録へのプレッシャーからかプレーに硬さが見られる。しかし、プレーの質の高さで桁違いの差を見せ付けて、予選リーグから勝ち星を重ねる。結局1ゲームも失わず、全9試合とも完封勝利を果たし、ホープス・カブ・バンビを通して6連覇という大偉業を達成した。
 2位の中川(T・Cマルカワ)は張本には及ばなかったが、横殴りのバックハンドで連戦を戦い抜き、第2シードの力を証明した。3位は吉山僚一(羽佳卓球倶楽部・埼玉)と篠塚大登(卓伸クラブ・愛知)。吉山は昨年のカブに続いて2年連続で表彰台に上がる健闘。篠塚は第3シードでカブ優勝の鈴木(鈴木卓球・山形)に快勝した。

 女子決勝は前回ベスト8で第1シードの菅澤柚花里(酒匂卓球キッズ・神奈川)と、昨年のカブで優勝した第4シードの木原美悠(ALLSTAR・兵庫)が対戦。ともに準決勝でゲームオールの接戦を切り抜けて勝ち上がった両者の争いは第1ゲームがヤマだった。サウスポーの菅澤の攻めを丁寧な攻守でかわした木原がこのゲームを先行すると、ここからは持ち前の力みのないプレーで主導権を握る。結局、木原がストレートで菅澤を下して5年生で3階級を制覇する快挙を成し遂げた。
 2位の菅澤は第2ステージ(決勝トーナメント)の初戦となる2回戦で1対2の苦境から辛くも逆転。続く3回戦もゲームオールの接戦をなんとか切り抜けて、必死の頑張りで決勝まで勝ち進んだ。3位は大藤沙月(フェニックス卓球クラブ・福井)と遠山美涼(駒場クラブ・埼玉)。大藤は中陣から連続バックハンドドライブを放つなど、5年生ながらスケールの大きいプレーを見せた。遠山は準決勝で木原から2ゲーム先取したが、惜しくも逆転負けを喫した。



【カブ】男子は中村(畳和卓球)、女子は上田(TSIジュニア)が初優勝


カブ男子優勝:中村サウスポーの中村が攻撃力を見せた

カブ女子優勝:上田堅実攻撃の上田が混戦を制した

 小学3・4年のカテゴリーとなるカブは、男女とも本命不在の大混戦となった。
 男子はベスト8シードで準々決勝に勝ち残ったのはわずかに1名という大荒れの展開。決勝は第2シードの加山(華兵ロードスカイ・兵庫)を下した中村煌和(畳和卓球・大分)と、準決勝でゲームオール9本の接戦をしのいだ杉本和祗(礼武道場・東京)が対戦。ともに左利き同士の対決は、前に付いて両ハンドで攻める中村が主導権を握り、ラリーのうまい杉本を守勢に追い込んで3対1で優勝を飾った。
 2位の杉本は、小柄ながら前後左右に大きく動いてプレーできるのが強み。3位は萩原啓至(ねや卓球クラブ・岡山)と田中翔大(若穂ジュニア・長野)。萩原はフォアハンドでしっかり打てる左利きの強打者。田中は第1ステージで第4シードの佐伯(徳山卓研スポーツ少年団)に競り勝って波に乗った。

 女子も男子と同じく大混戦で、上位シードで準々決勝に進出したのは2名のみ。決勝はノーシードから勝ち上がった上田紫乃(TSIジュニア・東京)と第4シードの阿久根みこ(双葉卓球クラブ・山形)が対戦した。試合は左利きの阿久根がバックハンドの速攻でゲームを先行するが、上田が手堅い両ハンドで盛り返す展開でゲームオールに。最終ゲームは上田が強気で先に攻め、見事に逆転勝利で嬉しい初優勝。
 2位の阿久根は小柄ながら速攻にキレがあったが、決勝では球が揃って上田に慣れられた。3位は司千莉(曹クラブ・兵庫)と小林奈桜(丸善クラブ・東京)。司はパンチのある速攻が魅力。小林は異質攻守でそつなく戦った。



【バンビ】男子は松島(田坂卓研)がV2、女子は1年生の張本が初優勝


バンビ男子優勝:松島松島が昨年に続いて2連覇達成!

バンビ女子優勝:張本張本美和が兄・智和に続いて1年生優勝

 小学2年生以下のカテゴリーのバンビは、男女とも注目の選手が活躍した。
 男子は昨年1年生で優勝した松島輝空(田阪卓研・京都)が今年も強さを見せた。サウスポーで両ハンドを自在に操る松島は、バンビとは思えぬ圧倒的な攻撃力で他を寄せ付けず、全試合完封勝利で見事に2連覇を達成した。
 2位の吉山和希(羽佳卓球倶楽部・東京)は昨年の3位からワンランクアップ。松島には及ばなかったが、柔らかいタッチでラリーを操るプレーが印象的。3位は渡辺凉吾(広沢卓球スポーツ少年団・静岡)と野島颯斗(21クラブ・三重)が入賞。渡辺は両ハンドとも強くミートできる選手。野島は姿勢が良くフォアハンドの安定感が高い。

 女子は第1シードの張本美和(仙台ジュニアクラブ・宮城)と第2シードの姚梓旋(卓伸クラブ・愛知)が順当に決勝に駒を進めた。前回3位の張本は1年生ながら完成度の高い攻撃スタイルで、7試合連続完封勝利で勝ち上がった。決勝は1ゲームを失ったが、得意の両ハンド攻撃で姚を圧倒して優勝。兄・智和と並んで、1年生での全国制覇を成し遂げた。
 2位の姚は凡ミスの少ない丁寧な攻守で、準々決勝と準決勝ともゲームオールを乗り切った。3位は萩原怜奈(安井クラブ・岡山)と新治舞羽(東海クラブ・茨城)。萩原は柔らかいボールタッチでラリーのセンスが光るサウスポー。新治はしゃがみ込みサービスからの連打でシードを守った。

 なお、大会の記録は日本卓球協会のホームページに掲載されています。
 日本卓球協会:http://www.jtta.or.jp

 今大会の模様は卓球レポート9月号(8/20発売)に掲載されます。