大会報道

元日本代表が世界卓球を語る「梅村礼の眼」⑦

2016.03.01

<世界卓球選手権大会>

世界卓球2016クアラルンプールでは、全日本チャンピオンの座に2度輝き、日本代表としても活躍した梅村礼がその鋭い目で見た世界卓球を語る。ここでは日本女子の第1ステージ4戦目となるタイ戦について話を聞いた。


ayazo.jpg  1番の福原の相手のサウェッタブットは、実力をつけてきている高校生で、両ハンドを振らせるとパワーのある伸び盛りの選手です。福原はミドルをうまく突いて緩急も使って、相手に強打させないように動かして経験を積んできている福原のうまさを感じさせる内容でした。相手の弱いところを見抜いて的確に突く戦術はさすがですね。サウェッタブットは思ったよりもいろいろなボールに対応していました。この先要注意の選手です。
 2番の伊藤はコムウォンと対戦しました。彼女はシドニー五輪の大陸予選会で私も対戦したことのある息の長い選手で、ドイツのブンデスリーガも在籍したことがありますし、経験豊富な選手です。小柄でバックハンドは苦手ですが、フォアハンドが得意で威力のあるボールで振り回してくるタイプの選手です。伊藤は第1、第4ゲームを落としましたが、落としたゲームは伊藤が力で対抗してしまったときに、相手にうまくかわされてしまったり、あわされたりしていました。最後は緩急つけて振り回してという風に戦術転換できたところはさすがだなと思いました。ゲームを重ねて行くにつれて、彼女本来の広角に振っていく戦術やうまく距離を取ったりということができてきていたので、大会を通じても調子を上げてきているという印象を受けました。
 3番の浜本はケットクエンと対戦しました。浜本はバック対バックからうまくコースを切り替えたり、フォア側にボールが来たときもストレートに狙い打ちしたりという形で、成長がうかがえる試合内容でした。ケトゥクアンはラリー志向の選手ですが、ラリーでも浜本が上回っており、やりやすかったのではないかと思います。2戦目にして、この自信を持った戦いぶりは評価できると思います。
 日本女子チームはベンチも一体となってチームで勝ちに行ってるなというのが見ていてわかります。年長の選手が年下の選手を盛り上げて引っ張っていく、下の選手もそれに応えて堂々とプレーができているというところが今の日本女子の強さでもありますし、安定感にもつながってると思います。
 予選の最終戦はドイツですが、エースのP.ゾルヤは攻撃型の選手には強く、ブンデスリーガではチームの1番手として頑張っています。昨年のワールドカップでは福原にも勝っていますし、伊藤ともいつもいい勝負をしています。ただ、ドイツはゾルヤを含め、100%の調子できている選手はいないように見受けられます。実力でもチームの勢いを見ても日本の方に分があるという気がしています。


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今大会の模様は卓球レポート4月号(3月20日発売)に掲載

公益財団法人日本卓球協会:http://www.jtta.or.jp
世界卓球2016クアラルンプール/公式サイト(英語):http://www.perfectwttc2016.com.my/
国際卓球連盟(ITTF)世界卓球2016クアラルンプール(英語):
http://www.ittf.com/competitions/competitions2.asp?Competition_ID=2587&category=WTTC