大会報道

インターハイ三冠王渋谷浩が見た郡山大会<5> 男女シングルス決勝

2017.08.02

<インターハイ>

【男子シングルス決勝】

木造勇人(愛工大名電) 9,-7,7,4 戸上隼輔(野田学園)
 

 とにかく前半は、木造が神経をすり減らしたと思います。戸上は両ハンドとも破壊力があるので、いかに十分な体勢で打たせないかということに集中してプレーしているように見えました。無難に置きにいくようなボールをなくして、少しでも厳しく攻めようというプレーをしていたと思います。その分、ミスも出ましたが、相手にはさらにミスをさせることに成功していました。第4ゲームに関しては、そういう神経をすり減らすようなプレーから解放されて、本来の木造らしい戦い方をしていました。木造は準決勝で金光に苦戦しましたが、苦しい戦いの積み重ねで勝ち取った三冠王は喜びもひとしおでしょう。
 戸上は怖いもの知らずという感じののびのびとしたプレーが光りました。小さくまとまらないように、このままやっていけばいいと思います。熟成された木造と荒削りな戸上は対照的でしたが、点を取るべきところで取る木造のプレーは洗練を増していました。
 準決勝で戸上に敗れた田中(愛工大名電)ももともと両ハンドの安定感は持っている選手なので、ボールの威力もついてきて楽しみな選手だと思います。金光もポテンシャルは高い選手ですが、プレーに安定感が出てきました。
 男子は数年前に比べると、スピードが早くなってきています。昔当たり前だったプレーは今は通用しません。打たれたら止めるではもうダメで、カウンターが必須です。相手のボールを上回るスピードで打たなければ得点できないという傾向が強くなってきていると思います。そういう意味ではレベルアップしています。シニア世代よりも新しい卓球をしているので、その点では面白いですね。

 

 

【女子学校対抗決勝】

梅村優香(四天王寺) 6,6,7 岩越帆香(希望が丘)
 

 木村(四天王寺)、笹尾(横浜隼人)が敗れ、混戦となったブロックを勝ち抜いた岩越が決勝で昨年3位の梅村に挑みました。岩越は回転量の多い両ハンドドライブで、打球点の早さよりもしっかり待って打つタイプですが、岩越の回転量の多いドライブでも梅村のブロックを打ち崩すことはできませんでした。梅村の守備と速攻が上回ったという形です。梅村はサービス・レシーブ、台上プレーでも主導権を握り、実力を発揮できた試合だと思います。
 梅村は変化プレーが軸になるのでが、決勝はそれがうまくはまりました。速攻の中にも飛距離を変えられるブロックで相手を前後に揺さぶり、それが利いていました。特に今は、前陣で両ハンドを振るタイプの選手が多いのですが、このタイプは平行スタンスになりやすいので、前後の動きに弱く、梅村はフォア側に短く落とすブロックなどをうまく使って、次のボールを狙って決めていました。
 岩越の決勝進出は大健闘と言っていいでしょう。は今のプレーにプラスして打球点の早いプレーも身につけることができるとワンランクアップを目指せるでしょう。
 女子は前陣でピッチの速いラリーが主流でしたが、秋山(愛み大瑞穂)のように少し台から距離を取ってプレーするタイプの選手が散見されました。早田ひな(希望が丘)に代表されるようなこのタイプの選手が増えていることは傾向として感じました。
 
 

 

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渋谷浩
平成11年度全日本チャンピオン
第52回インターハイ名古屋大会(1983年)
学校対抗優勝(熊谷商業)、男子シングルス2位、男子ダブルス優勝
第53回インターハイ横手大会(1984年)
学校対抗優勝(熊谷商業)、男子シングルス優勝、男子ダブルス優勝
第54回インターハイ鶴来・野々市大会(1985年)
学校対抗優勝(熊谷商業)、男子シングルス優勝、男子ダブルス優勝

 

 


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